一輪一滴
陰陽座<br/> <br/> 一輪一滴<br/> <br/> 永永(ようよう)と 越後の 郷(さと)に<br/> 降り積もる 雪花(ゆきばな)<br/> 寒花(かんか)を 化粧(けわ)ふ 白粉(はうに)か<br/> <br/> 淙淙(そうそう)と 流れる 水は 血と汗<br/> 清(さや)かに 諳(さと)れる 謳(うた)は 澪標(みおつくし)<br/> <br/> 道なき 途(みち)を 頑(かたくな)に 往くは<br/> かえらぬ 謂(いわれ)の 只 有る故(から)<br/> <br/> 恐れず 歩み 細(こま)やかに 備(そな)う<br/> 其れ丈(だけ)を 念(おも)いて<br/> 然う 成るを 目掛ける<br/> <br/> 直(ただ) 醸(か)みた 一滴(ひとたま)の 酒(ささ)に<br/> 其の 泪を 釈(ゆる)して 笑(え)むなら<br/> 零れ 咲き 巡り ゆく 季(すえ)に<br/> 今日を 重(かさ)ぬ 衆(しゅ)を 潤す<br/> 一輪の 花よ<br/> <br/> 恐れず 歩み 細(こま)やかに 備(そな)う<br/> 其れ丈(だけ)を 念(おも)いて<br/> 然う 成るは 遙に 遠かれど<br/> <br/> 醸(か)みた 一滴(ひとたま)の 酒(ささ)に<br/> 只(ただ) 一縷の 憩(いこ)いが 有るなら<br/> 今日も 廻(た)む 営みの 傍(はた)に<br/> 魂(こころ) 尽くす 衆(しゅ)に 微笑む<br/> 一輪の 花と 幾重にも 願う
Submitted by Nargaroth — Jun 19, 2026